2022/05/24
ソフトウェア技術部の山本です。 withコロナ時代に合わせて、働き方がリモートと対面のハイブリッドになりました。そこで、ソフトウェア技術部が使用している虎ノ門オフィスのフロアをリニューアルしました。今回はそのお話をさせていただきます。
2019年以降の新型コロナウイルス感染症の流行により、弊部では出社しなくても働ける体制を整えてきました。しかし、社員同士のコラボレーション促進のため全社テレワーク基準の見直しが行われ、オフィスへの出社機会が増えることが見込まれました。また、同時期に他部署が移転してくることもあり、出社したのに座席がないといった事態にもなりかねない状況でした。そこで、社員が快適に働ける環境を整えたいという部署の意向から、システム開発も視野に入れたオフィス環境改善の検討を行うことになりました。メンバーは有志で募り、エンジニアとUXデザイナーから成るチームが発足しました。
約4ヶ月間の期間で、社員の声を聞きながら検討を進めていきました。
プロジェクトは以下のような流れで進めました。
プロジェクト発足時は、出社したのに席がないという状況の回避を優先的に考え、座席や出社ステータスの管理が必要になるだろう、と仮説を立てました。そこでまずは現状を知るために以下3つを行いました。
入退館ログとオフィスの観察から現状を分析しました。後述のアンケート結果と合わせることで、仮説を検証しました。
当時のオフィスへの出社に関してアンケートを実施しました。結果から、出社することで社員同士でコミュニケーションがとれるという期待がある一方、「ウェブ会議時の周囲の音」や「狭い執務スペース」に対する不安の声が大きいことがわかりました。また自宅のテレワーク環境が十分に整っているため、出社をネガティブに捉える声もありました。
ウェブ会議時の周囲の音をノイズキャンセル機能があるツールで解決できないか検証しましたが、周囲で別のウェブ会議に参加する人の声をカットするのは厳しいという結果になりました。
アンケート結果を踏まえ、プロジェクトの方向性を「レイアウト変更(遮音対策)」に改めました。そこでwithコロナ時代のハイブリッドな働き方として、どうしたら出社したいと思える環境をつくることができるかに対して、チームでアイディエーションを行いました。その結果、什器導入を検討することになりました。
他にもコード類の備品貸出、BGM、お菓子棚の設置、などの意見が出ました。
什器導入検討のため、KOKUYO様のショールームを見学しました。什器の種類、遮音効果、導入時の圧迫感などを確認しました。
課題を解決できそうな什器の候補をチームで絞り込み、それぞれの什器に対する印象とレイアウト変更に関する希望をアンケートで調査しました。アンケート結果と予算から、導入する什器とレイアウトを決めました。
工事のための調整やオフィス内の片づけ、不要什器の撤去など、関係する皆様にご協力いただき、無事2022年2月28日にレイアウト変更が完了しました。
大きなディスプレイが部屋の中央にあり閉塞的だったのが、高さのあるものは壁側に設置したり、席数を間引いたりすることで、開放的な空間になりました! ウェブ会議や個人作業に向いた席など、役割ごとにレイアウトを考えました。
レイアウト変更の効果検証のため、レイアウト変更の2週間後にアンケートを実施しました。その結果、以前よりもウェブ会議のしやすさやコロナ禍における配慮(距離感)が良くなったことがわかりました。また、防音効果の高い個室型の什器を導入したことで、1on1や機密性の高い会議などにも対応でき、セキュアな環境が確保されたという声もありました。
以上より、多くの社員の方々にこれまでのオフィス環境と比較すると、働きやすさが改善されたと感じていただくことができました。 アンケートでは、以下のようなコメントもいただきました。
一方で、執務室が静かすぎるときはウェブ会議がしづらい、半個室ブースは光の関係でウェブ会議時に顔が暗く映る、という声もありました。
さらに働きやすい環境にすべく、次のステップとしてサウンドマスキングやBGMの導入を検討しています。現状、執務室が静かなときにウェブ会議をすると執務室全体に声が届く状態なので、その改善を試みています。
また、2022年5月13日のニュースリリースで、KDDIアジャイル開発センター株式会社の設立が発表されました。新会社でも社員のみなさんとより良い環境・仕組みづくりができるよう、引き続き取り組んでいきたいと思います。