2020/09/02
KDDIクラウドプラットフォームサービス(以下、KCPS)、ベアメタルサーバー開発担当の岩間 解です。
前回のベアメタルサーバー機能紹介ブログから間が空いてしまいましたが、ベアメタルサーバー開発チームは継続的に新機能を開発しておりました。KCPSではお客様のご要望等からプロダクトオーナーが優先順位を決め開発を行っておりますが、今回は2019年10月から2020年7月までにリリースした機能の中から、下記2つの改善点を2回にわたってご紹介します。
<改善点>
・お客さま自身によるネットワーク障害試験機能の実装(ネットワーク障害試験機能) ・i2.Large-24,i2.xLarge-48サーバーにてRaid配下でのOSインストール機能の実装(新RAIDタイプ追加)、(BootOption変更カタログ機能)
これらの機能によって利便性が改善され、より使いやすいサービスになっています。本ブログでは、ネットワーク障害試験機能の利用シーンやお使いいただく際のポイントを説明させて頂き、次回のブログでRaid配下でのOSインストール機能を説明させて頂きます。
1. 概要
オンプレミスでシステムを構築するときには、サーバーの対向にあるネットワーク機器の障害試験を実施し、冗長構成の確認を実施されると思います。クラウド環境ではネットワーク等のコア設備はクラウドサービス事業者の管理となっており、障害試験ができないという経験をされた方もいらっしゃるかと思います。KCPS ベアメタルサーバーは企業内の特に重要なシステムに採用されるケースも多く、本機能のご要望が多くございました。本機能により、オンプレミスで構築するときと同じようにネットワーク障害試験が可能となります。
2. 利用方法及び利点
ベアメタルサーバーサービスにはサービスNW1、サービスNW2がありますが、それぞれの対向スイッチポートを一つずつdisable(shutdown)、enable(no shutdown)する機能です。ポートの選択はAdminConsoleから実施頂けます。詳細の利用手順はKCPSナレッジサイトに記載されておりますのでご確認ください。本機能を利用して障害試験を実施頂き、スイッチ障害時にも影響のないシステムを構築頂けますと幸いです。
3. 注意点
本機能は障害試験時のみご利用頂くことを想定した機能になっています。構築が完了し、運用時にポートをdisable(shutdown)した状態でのご利用は推奨しておりません。推奨しない理由はネットワーク機器障害時や計画作業時に冗長構成を維持できない期間が発生するためです。
対向スイッチポートの状態はサーバー詳細画面で確認が可能です。対向ポート状態がdisable(shutdown)のときは赤く網掛けされるようになっておりますので、ネットワーク障害試験を実施頂いた後は必ず状態をご確認ください。 ①ホスト名を押下
②正常な状態
③ポートがdisable(shutdown)されている状態
今回のブログではリリースした新機能のうち、ネットワーク障害試験機能について説明をさせて頂きました。本機能はオンプレミスで構築するときには実施する事が多く、KCPS ベアメタルサーバーにおいても、実装して欲しいとのお声を多く頂き開発・実装に至りました。今後もご利用頂きやすいKCPSベアメタルサーバーサービスになることを目標に、新機能を提供していきたいと思います。