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「KCPS ベアメタルサーバー」2021年3月リリースの新機能をご紹介

2021/03/30

KDDIクラウドプラットフォームサービス(以下、KCPS)、ベアメタルサーバーサービス のスクラムマスター 岩間 解です。

我々のチームでは、継続して新機能のリリースやシステムの改善を続けております。本ブログでは2021年3月にリリースした以下の機能についての、利用シーンやお使いいただく際のポイントをご説明いたします。

■新機能

・VMware ESXi7自動インストール機能 ・BIOS Firmwareバージョンアップ/ダウン機能  

1.  VMware ESXi7自動インストール機能

1-1. 概要

ベアメタルサーバーサービスではESXi6.5の自動インストール機能を提供しておりましたが、vSphere7のお客さまからの需要が高まったことから、ESXi7の自動インストール機能を提供しました。vSphere7は仮想化オプションとしても提供開始しておりますので、本カタログ※とあわせて是非ご利用ください。

※カタログとはAdmin Console上で利用可能な機能のことです。

1-2. 本機能の利点

通常サーバーにOSをインストールする際は、VMwareのサイトからISOをダウンロードしてインストールし、サーバーに沿ったドライバのインストールや環境に沿った仮想スイッチの設定を実施いただく必要があるのですが、本カタログをご利用いただくと、最適なドライバが入ったESXi7がインストールされ、サービスNW1の標準スイッチは設定された状態で構築されます。構築初期状態はKCPSナレッジサイトをご参照ください。

1-3. vSphere6.5と比較しての利点

vSphere Client(HTML5)でフル機能をサポートしている点(vSphere6.5はvSphere Client HTML5でvCenterHAができなかった)等多くのメリットがあるのですが、仮想化オプションをご利用いただいているお客さまには、vCenterServerAppliance(以下vCenter)に複数本のネットワークをつなげることが可能になったことが大きな利点の一つです。仮想化オプションはBM MonitoringセグメントをvCenterに接続することが必須であるため、vCenterにアクセスするときはIaaS上に踏み台サーバーを構築し、接続する必要がありましたが、vSphere7では複数vNIC接続がサポートされるようになったため、BM Monitoringに加えてPublicfrontセグメントやIntrafrontセグメントを接続することが可能となり、踏み台サーバーを経由することなくvCenterへアクセス可能となりました。

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  1-4. 利用方法

在庫ステージのサーバー新規作成からESXi7.0のカタログを選択し実行ください。

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2. BIOS Firmwareバージョンアップ/ダウン機能

2-1. 概要 

i2サーバー向けにBIOS Firmwareをバージョン変更する機能です。主にWindows2019をインストールされるお客さま向けの機能になります。

2-2. 機能開発の理由

ベアメタルサーバーサービスでは各サーバータイプ毎に、Windows、VMware、RedhatのOS認証を取得しています。OS認証を取得したサーバーでは、各サーバーの物理構成やFirmwareのバージョンに対して、各OSメーカーでサポートをするということになります。各サーバータイプ毎の認証取得状況はKCPSナレッジサイトをご確認ください。 i2サーバーはBIOSのバージョンが低くWindows2019のOS認証を取得できなかったため、BIOSのFirmwareのバージョンアップが可能となるカタログを開発しました。

2-3. 利用方法

“メンテナンス_お客さま”ステージのタスク実行からFWバージョン変更カタログを実行ください。

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  2-4. 注意事項

サーバー障害時にマザーボードを交換した場合は、BIOSのバージョンが初期バージョンに戻ります。BIOSをバージョン変更したお客さまは、必ず“メンテナンス_KDDI”ステージから返却されたサーバーに対して、本カタログを再度実行ください。

3. その他

3-1. 電源ON/OFFを実施する画面を一箇所にまとめました

従来はServerManagement画面から実行可能でしたが、“メンテナンス_お客さま”ステージのタスク実行から実施可能になりました。サーバーの強制shutdownは運用中のサーバーに対して滅多に行うことはなく、“メンテナンス_お客さま”ステージでだけ実行したいというご要望を頂きましたので変更しました。電源OFFしたサーバーは自動的に電源ONされることはありませんので、電源をあげたい場合は電源ONカタログを実行ください。

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  3-2. サーバー構築に失敗したサーバーが定期的に削除されるようになります

サーバー構築で失敗し、再実行いただいても再度失敗する場合は、新しいサーバーで構築を行ってください。削除したサーバーはそのまま残しておくことで、一定期間が経過したのちに自動で削除されます。

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まとめ

今回のブログでは2021年3月にリリースした新機能のうち、主に“VMware ESXi7自動インストール機能”と“BIOS Firmwareバージョンアップ/ダウン機能”について説明をさせて頂きました。上記の機能は本サービスを提供し続けていく中で今後も定期的にリリースしていく機能になります。今後もお客さまにとって必要とされる機能を開発してまいりますのでご期待ください。