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デジタル庁主催の「#マイナポータルハッカソン」に参加してきました!~ハッカソン最終日(アイデア発表・最終審査)~

2023/07/20

はじめに

KDDIアジャイル開発センター(以下KAG)の三宅です。 先日行われたデジタル庁が主催するマイナポータルハッカソンというイベントにKAGメンバー5名で参加してきました。 この記事はハッカソン最終日である5日目の参加レポートです。 digital_hackathon_day5_thumb

プレゼン道場での発表練習

ハッカソン最終日となる5日目はこれまでに磨き上げたアイディアと開発したプロダクトを審査委員のみなさんに印象的に伝えるための説明(ピッチ)をします。

ピッチでは、デモ含め2分半という非常に短い時間で伝えたいことを盛り込み、効率的にかつ印象的に説明する必要があります。 本ハッカソンの特徴的なところで、3日目、4日目にはプレゼン道場という本番を想定した発表練習の機会があり、そこで本番さながらの発表を行い、運営のみなさんからフィードバックをもらえる機会がありました。

私たちのチームの発表の骨組みは以下の通りです。

  1. なぜ作ったのか?
  2. 何を作ったのか?
  3. どう作ったのか?
  • マイナポータルAPIの利用用途について
  • 全体的なアーキテクチャ、技術スタックについて

3日目のプレゼン道場では私が上記の内容をかなりゆっくり目に話して、2分40秒ほどでした。規定時間から10秒ほどオーバーでした。 プレゼン道場で発表後、運営の方から以下の有益なフィードバックをいただきました。

  • 発表の流れや内容は簡潔で良い。
  • 我々のプロダクトを作ることで世の中をどう変えたいのか?を追加するとよりプロダクトのビジョンが伝わり、チームのモチベーションが理解しやすくなる。

フィードバックを反映し、最終的に以下の内容で発表することにしました。

  1. なぜ作ったのか?
  2. 何を作ったのか?
  • デモ動画
  1. (作ったものによって世の中は)どうなるのか?
  2. どう作ったのか?
  • マイナポータルAPIの利用用途について
  • 全体的なアーキテクチャ、技術スタックについて

ギリギリまでチームでレビューして反映、再度発表練習という流れを繰り返し、内容を磨き上げました。 具体的には、伝えたいことが沢山ある中で、言及する内容に優先度を付けて極限まで絞りこみ、より分かりやすく・伝わりやすい内容になるよう順番を入れ替えました。

発表本番

digital_hackathon_day5_image1

当日は午後から発表会場に各チームが集合し、2回ほどリハーサルの機会がありました。 控え室では各チーム緊張の中、ギリギリまで資料を手直ししたり、発表内容の練習を行っていました。 私たちのチームでは、発表者1名で登壇するのか、資料操作を補助する人を設けて2名で登壇するのか、リハーサルや控室でどちらがより説明しやすいのかを見極めて調整していました。 チームで相談した結果、最終的には私が発表者となり1名で登壇することに決めました。

いよいよ発表本番! 私たちの「補助金ドリームメーカー」の発表順は18チーム中16番目でかなり後半でしたので、各チームの資料・発表内容を見た上で本番に臨めました。 どのチームのアイディア・デモも素晴らしく、どのチームが各賞を受賞してもおかしくない印象でした。 各チームの発表を見る中で、いくつか良い点に気付きました。 デモ用のQRコードは発表の最初から最後まで表示し続けた方が審査委員のみなさんにプロダクトを触ってもらえる機会を得やすいこと、発表の中でどう作ったか?よりもなぜ作ったか?にウェイトを置いていることに気付き、発表待ちの間、直前までチューニングし、下記を盛り込みました。

  • タイトルのスライドから最後のスライドまでデモ用QRコードを表示させること
  • どう作ったか?の説明を少なくして、なぜ作ったか?世の中をどうしたいか?の説明を増やすこと

結果

発表については非常に手応えがあり、今までの練習と比較しても一番の出来でした。 チームのみなさんからも直前で変えた内容も含めて良かった!とフィードバックをもらい、これはいけるのでは・・・という気持ちがありました。

しかし、最終的にはデジタル大臣賞、審査委員特別賞、一般審査委員特別賞などの各賞の受賞は逃してしまい、非常に悔しい結果でした。

今回、受賞は逃してしまったもののSNSで嬉しい反響をいただき、補助金ドリームメーカーを企画・開発して本当に良かったな、、と強く感じました。 特別審査委員の方からは受賞は逃したものの好きなサービスだったとフィードバックをいただいたり、一般審査委員の方からはとても刺激を受けたとフィードバックをいただき、非常に嬉しかったです。

ふりかえり

発表に参加したチーム3名で帰り道、ふりかえりをする中でいくつかの改善点が見えてきました。 受賞したチームには以下の特徴がありました。

  • 受賞したチームはどれも社会的な課題に真正面から取り組んでおり、利用者が明確であること
  • 利用者は社会の中の多数派を狙うものよりも、少数派であっても特定の方々を取り残さずに公共サービスを享受できるもの

改善点としては以下の意見が挙がりました。

  • ハッカソンということで、動くものを期間内に作ることを重視するあまり、なぜ作るのか?にあまりリソースをさけていなかった
  • なぜ作るのか?や課題を設定する際にもっと時間を取って、いろんなメンバーと議論しながら深掘りしてみると違った結果になったかもしれない
  • 自分たちが当時者として切実に課題だと感じていることをテーマに取り上げると、いろんな人に響くのではないか
  • 自分たちがこんなものが欲しい、からもう一歩進んで、公共システムを使う意義を深掘りするとより良いメッセージやビジョンに辿り着けるのではないか

最後に以下の良かったことを互いに出し合いました。 超短期間でデモできるところまで開発をやり切れたこと プロダクトのアイコンやUIのクオリティが高かったこと、それには小熊さんを中心としたデザインの力が大きかったこと

さいごに

惜しくも受賞は逃しましたが、とても楽しくて学びがある5日間でした。

ハッカソンを通して、普段何気なく利用している公共サービスの裏側で、それらを支えるデジタル庁のみなさんのやりがいと重圧を感じました。 また、今回オンラインとオフラインのハイブリッド開催ということで運営のみなさんは非常に難しいオペレーションを実施されており、どの環境から参加しても取り残されないような努力を感じました。 今回のハッカソンは平日夜、土日の休日2日間をほぼ終日の合計5日間で開催ということで、職場のみなさんや家族の協力がなければやりきれませんでした。 いろいろな方々のおかげで最高に楽しめました。本当にありがとうございました!

digital_hackathon_day5_image2

最後は悔しさと楽しさを肴に美味しいビールで乾杯して、次につなげるためにはどうしたら良いかという話で非常に盛り上がりました! 私たちのマイナポータルハッカソンはこれにて終了です。

ここまでお読みいただきありがとうございました! マイナポータルAPIを利用したサービス・プロダクトの企画開発にご興味があればぜひ私たちKAGにご相談ください。 今回の知見を元に、きっとお力になれると考えています。